
和牛をはじめとする日本食材は、米国の高級レストランや専門小売で強い引き合いがあります。ただし、とくに食肉は規制のハードルが高く、「作れば売れる」わけではありません。まず何が輸出でき、何を満たす必要があるのかを正確に押さえることが出発点です。
日本産牛肉は、2010年の口蹄疫を受けて一時対米輸出が止まり、2012年に再開されました。ただし輸出できるのは、米国USDA(食品安全検査局)に認定された処理施設からのものだけです。認定施設は鹿児島・宮崎・群馬など一部に限られ、認定外の施設で処理された牛肉は米国に入れません。輸出にはBSE・口蹄疫のフリーを証明する衛生証明書や、FDAへの事前通知(Prior Notice)も必要です。
牛肉に限らず、食品・飲料を米国に輸出するには、製造施設のFDA登録と、輸入者側のFSVP(外国供給者検証プログラム)が前提になります。輸入者が供給者の安全体制を検証・記録する仕組みで、これが整っていないと通関や取引で止まります。規制対応は「輸出できる状態」を作る土台であり、ここを軽視すると販路以前の段階でつまずきます。
米国には「Wagyu」を名乗る交雑種が多く出回り、実際の和牛の血統が一部しかない商品も少なくありません。だからこそ、日本産の証明(輸出証明や個体識別)を明確に示し、格付け・産地・品種まで語れることが、価格と信頼を守る差別化になります。規制を満たし、本物であることを伝えきることが、対米輸出の要です。
ラストマイル
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