
抹茶は、いま米国で最も勢いのある日本発の食材の一つです。カフェのラテから小売、ECまで需要が広がる一方で、供給が追いつかず価格は上昇しています。
ブームを一過性で終わらせず商機に変えるには、市場の実態と、供給が限られる中での売り方を押さえておく必要があります。
2025年の日本の緑茶輸出量は12,612トンで前年の約1.4倍、輸出額は721億円で前年の約2倍となり、過去最高を更新しました。
輸出額の8割以上を、抹茶を含む粉末状の緑茶が占めています。国別では米国が最大の輸出先で、輸出額は293億円でした。抹茶が緑茶輸出全体をけん引していることがわかります。
抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)の生産量は、2024年に5,336トンと10年前の約2.7倍に増えました。それでも茶の生産量全体から見れば一部にとどまり、急増する需要には追いついていません。供給を増やしにくい理由もあります。
需要が伸びる一方で供給はすぐには増えず、価格は上がっています。2025年5月の京都の碾茶の入札では、1kgあたり8,235円と、前年の約2.7倍に高騰したと報じられています。
供給が限られる局面では、「安定して届けられること」そのものが価値になります。等級や産地の透明性、有機JASなどの認証、そして欠品させない供給体制が重要です。
ブームに乗って安売りするよりも、品質と信頼で選ばれる関係を築くことが、長く売れ続ける近道です。
出典:輸出量・輸出額は農林水産省「お茶をめぐる情勢」(財務省貿易統計をもとに作成)より。碾茶の生産量と入札価格は、2025年7月の海外報道(業界団体の発表を引用)より。