
米国での販路開拓がうまく進まない企業には、共通する失敗のパターンがあります。ここでは、よく見られる5つのつまずきと、それぞれの対策を整理します。
展示会で名刺を100枚集めても、フォローがなければ商談にはつながりません。米国のバイヤーは展示会の場では即決せず、後日の連絡を前提に動いています。帰国後にお礼のメールを1通送って終わり、というのが最も多い失敗です。
対策:会期後の連絡スケジュールを出展前に決め、フォローの担当者を決めておきます。
日系ディストリビューターと組めば既存の販路に乗れますが、自社の商品を積極的に売り込む動機は強くありません。棚に並んでも売れない、価格の決定権を失う、独占契約で身動きが取れなくなる、といった問題が起きやすくなります。
対策:契約の範囲や期間を限定し、自社でも小売店や卸先と直接つながる接点を持っておきます。
米国では、店頭の実勢価格から逆算して価格を決めるのが基本です。小売マージン、卸マージン、物流費を積み上げると、小売価格が日本の1.5〜2倍になることも珍しくありません。
対策:競合商品の店頭価格を調べ、希望小売価格から逆算して卸価格を設計します。
米国の商談では、スピードが重視されます。バイヤーからの質問に「社内で検討して1週間後に回答します」と返していると、その間に別の商品へ流れてしまいます。
対策:価格・最低ロット・納期など、よく聞かれる条件は事前に決めておき、現地で即答できる体制を整えます。
初回の訪問で取引が決まることは、ほとんどありません。新しい商品の取り扱いは、複数回の接触を重ねてから動き出すのが一般的です。
対策:月単位で訪問や連絡を続ける計画を立て、継続して関係を築きます。
5つの失敗に共通するのは、現地で継続して動ける体制が整っていないことです。展示会やディストリビューターに任せきりにせず、店頭価格から逆算した価格設計と、スピード感のある対応を心がけることが成果につながります。